槍ヶ岳
言わずと知れた「槍ヶ岳」。
「登山が趣味です!」と言うならば必ずとも1度は登りたいと思う山ですよね。
まずは槍ヶ岳の基本情報です。
場所は長野県松本市・大町市・岐阜県高山市の境界の飛騨山脈南部に位置しており
標高は3,180mの山で国内で5番目に高い山です。
また、山域は中部山岳国立公園に指定されています。
ハイカーからは通称「槍」、「日本のマッターホルン」とも呼ばれています。
槍ヶ岳の由来
文字と写真を見れば一目瞭然ですよね。
山頂の三角の岩峰が槍の穂先に見える事から称された山です。
由来自体は本当に納得ですよね。
ただこれだけ大きな山にも関わらず正保年間(1644―48年)の国絵図や享保九年(1724年)の「信府統記」にはこの山名の記載がありません。
じつはそれまでは、人跡未踏の地域であったようなのです。
1826年、槍ヶ岳に初めて登山したのは越中国出身の播隆上人(1786年 - 1840年)という方だそうです。
コンパスも無い、登山道も無い、山小屋も無い、今の様なアウトドアグッズも無い、、、そう考えると凄まじい快挙ですよね。
開山者って本当に凄いですよね。
おそらく星を読んで自分の位置を知っていたのでしょうね。
由来の情報に関しては定説で完結してしまった
今回はおまけで槍ヶ岳にまつわる面白い歌もご紹介します。
アメリカの民謡と槍ヶ岳
アメリカ民謡の『アルプス一万尺』は皆さんご存知だと思います。
まず、一万尺って何か分かりますか?
一万尺というと分かりづらいですが、日本や中国で使われる長さの単位である「尺」の事です。
という事は、、、
1尺が約30.3cmなので、
30.3cm×10,000=3,030m
となります。
ん?これを標高で考えると槍ヶ岳に近いですね。
という事は、、、、
そうなんです。
アルプスは日本の北アルプスの事です。
僕は「アルプスの少女ハイジ」からの連想でヨーロッパあたりの歌なのかと思っていましたが、アメリカの民謡で歌詞の内容は日本ってどういう事?って思いますよね。
実はこの曲は、ペリーの浦賀来航で伝わったと言われています。
原曲はアメリカの民謡である「ヤンキー・ドゥードゥル」です。
この曲のメロディーが元となり歌詞の内容は、アメリカでも日本でも、時とともに変化していったようです。
元の歌詞は下記になります。(日本語訳)
ヤンキードゥードゥルはポニーに乗って街に行った
帽子に羽根を刺して「マカロニ」を気取ってる
ヤンキードゥードゥル 頑張れヤンキードゥードゥル 男前音楽に合わせてステップ踏めば女の子もお手の物さ
マカロニを気取る??
謎ですね。。。実は当時のイギリスで流行した奇抜なファションのようです。
なんと更に調べると「ヤンキー・ドゥードゥル」にも原曲が有り、イギリス民謡『Lucy Locket(ルーシーロケット)』だそうです。
一応気になる方もいらっしゃると思いますので日本語訳の歌詞です。
ルーシーロケットがポケットを失くして
キティーフィッシャーがそれを見つけた
中身はカラッポ 中身はカラッポ
周りに縁取りしてあった
んーよく理解出来ませんがルーシーロケットという人物は実在する人物のようです。
あまり深堀すると槍ヶ岳から離れてしまうのでこの辺で、、、。
しかしながらイギリスが元になっているのを考えると「マカロニ」という単語が出てくるのも納得ですね。
それにしてもアメリカ版は最終的には女の子をナンパするとも取れる歌ですね。
日本の歌詞では「小槍の上でアルペン踊りを踊りましょう」と有りますが、ラーンラランラ、、、、と子ども同士が楽しく踊る様子が歌われているので穏やかな雰囲気がありますね。
ん???小槍???
実は槍ヶ岳の頂上は「大槍(おおやり)」といい、その西側に「小槍(こやり)」があり、その間に「孫槍(まごやり)」「曽孫槍(ひこやり)」があります。
なので、歌の内容を整理すると、とんでもない標高に子どもが登り、尖っている先で「アルペン踊り」なるものを踊る歌なのです。
しかも「アルペン踊り」というものは存在しなく、歌詞を変える過程で生まれたもののようです。
そう考えると全く穏やかな歌詞ではないですね。
知り合いの登山関係のライターさんに聞いたところによると、「小槍の上に人が立つスペースなんてないよ」と言われてしまいました。