「富士山」
誰もが知る日本一標高の高い山(3,776.24m)。
標高や富士山のある場所は知っている方も多いかもしれませんがその由来についてはおそらく知っている方は少ないのではないでしょうか。
富士山の由来
調べてみると様々な説が浮上してくるもののどうやら定説は存在していないようです。
誰もが知っている山でありながらその名前の由来が分からないというのはかなり「謎」に包まれていますよね。
では、順に仮説を追っていきたいと思います。
不二山説
古典にも度々表記される「不二山」。
これは他に比べようがない唯一無二の山という事のようです。
これが語源になり富士山となった説です。
不尽山説
こちらも古典に表記されていた漢字で、山の頂に一年中雪が絶えないという意味合いから富士山になった説。
なんと万葉集にも
田子の浦ゆ、うち出でて見れば真白にぞ、不尽の高嶺に雪はふりける」というものがあるようです。
という事は古くから「ふじ」という呼び名自体は変わらないんですね。
不死山説
不老不死の伝説が由来となっている説。
その伝説とは皆さんご存知「竹取物語」。
物語後半、かぐや姫は月へと帰るわけですが、かぐや姫は帝の下を去るときに、帝に不老不死の秘薬を預けます。
その後の帝は、かぐや姫がいなくなった事で生きる希望を失い富士山にやってきて、不老不死の秘薬を焼いた事から不死山となったとの事。
大和言葉説
大和言葉で「フジ」とは長い山の斜面を表すらしく転じて富士山と称されたという説。
アイヌ語説
アイヌ語の「火を噴く山」を意味するの「フンチヌプリ」に由来するという説と囲炉裏の中に鎮座する火の姥神を表す「アペフチカムイ」という説があるようです。
個人的には、なんとなくこの語源から富士山に着地するのは難しい気がしますが。。。
福慈神説
はじめて「ふじ」の名前が記録に出てくるのは712年の「常陸国風土記(ひたちのくにふどき)」で、「福慈」と書かれています。
1年中雪に閉ざされた、「福慈神」という高貴な冷たい女神が住む山だとされています。
確かにここまで古くから認知されていた山だとすると語源は多岐に渡るのも
分かりますね。。。
単純に地名から命名説
駿河国(するがのくに←現在の静岡県中部)の郡の名として「富士郡」というものがあるのですが、この「富士郡」という名は「富士山」からきていると思われがちですが、むしろ学術的には「富士山が富士郡から由来する」という説。
班白説
富士は「班白(ふしろ)」という意味で、四時雪の班白を指すという語源から由来する説。
形状説
富士は「覆」の意味で、器を伏せたような形という意味から由来する説。
まとめ
調べると出てくる出てくる「富士山由来説」。
日本屈指の霊山としても名高い山ですし、何より現在の形になったのが8000年も前ですから諸説あるのも理解できます。
僕の勝手な予想ですと8000年も前ですから、地域によって呼び名はそれぞれ有ったのではないかなと推測しています。
何せ東京からも見えてしまうほどの巨大な山ですからね。
現代のようにインフラの整っていない情報共有が出来ない状況であればそういったこともあり得るのではないかなと。
それぞれの呼び名が徐々に統合されていき「富士山」になり、語源が各地域から出て来るという予想です。
でも、富士山に限っては「謎」に包まれている方が神秘的でいいのかもしれませんね。
ユネスコ世界文化遺産にも登録されたまさに日本人の心とも言える「富士山」。
ゴミ問題なども問題視されていますがこれからはきちんと「入山料」をそれなりに取って環境整備やスタッフの配備など富士山を守る流れを構築して行って頂きたいです。